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デザインに役立つスマートフォンアプリを不定期でご紹介するこのコーナー、トップバッターはDICの提供する無料アプリ、デジタルカラーガイドです。

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本物の紙版ならば全て揃えて数万円になるカラーガイドをフルセットでスマートフォンの中に収めて携帯できる、しかも無料。すばらしいです。

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スタート画面の一覧からフランスの伝統色をタップすると、こんな風にカラーガイドの束を模した画面が現れます。

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右側の色の帯を上下にフリックすると、まるで紙のカラーガイドをパラパラと指で弾いてめくるように色が変化します。この操作感が気持ちいい!(動画で見せられなくて残念)

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目的の色をタップすると、その色の詳細画面に移ります。まずはRGBやCMYKに変換した数値。アート紙、マット紙などターゲットとなる紙質に応じて異なるCMYKの値を提示してくれたりします。

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この解説画面は左右にフリックしてめくることができます。下はインキの配合表。

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さらに伝統色シリーズの色ならば、その色の名前や由来の解説まで見ることができます。

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画面中の虫眼鏡アイコンをタップすると検索画面になります。RGB値やDICナンバーなどさまざまな条件で検索できますが、おすすめなのは単語検索。検索範囲が伝統色シリーズに限られてしまいますが、イマジネーションが広がりそうです。

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文字による検索だけではありません。カメラアイコンをタップすると、画像ベースの検索に切り替わります。例えばスマートフォンに保存された写真を呼び出してピッカーで任意のピクセルを指定すると、そのピクセルの色に近いカラーチップを提示してくれます。カメラを立ち上げてリアルタイムに色を測定することもできます。

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駆け足で紹介しましたが、これ以外にも紹介しきれなかった機能がたくさんある、魅力あるアプリだと思います。

液晶画面は、カラーガイドのメインターゲットである印刷物とは発色原理が違います。画面に表示される色味は紙のカラーチップと一致しないので、本当の色味を見るにはやはり紙版のカラーガイドが必須でしょう。
ですが、これだけリッチな情報をポケットの中に携帯していつでも調べることができるメリットは非常に大きいと感じます。紙版とデジタル版、特性を知って上手く使い分けたいものです。

 

今回ご紹介したのはiPhone版のアプリですが、その他にもAndroid版、iPad版やMac版など各環境に対応した版がリリースされています。iPad版やMac版は画面が広く、よりリッチな見せ方になっています。いずれも無料ですし、いろいろ試してみると面白いですよ。

◆DICデジタルカラーガイド
http://www.dic-graphics.co.jp/products/dcguide/index.html