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前回、InDesignから逆丁PDFを書き出す方法をご紹介しましたが、すでに作ってしまったPDFをAcrobatを使って逆丁にすることもできます。

手作業でページ順を逆転させる

ページパレットを表示させ、ページのアイコンを一つずつドラッグして順序を入れ替えていく方法。
操作内容は直感的に分かりやすいのですが、全て手作業なのでページが多くなればその分時間がかかり、ミスもしやすくなります。

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スクリプトでページ順を逆転させる

スクリプトを使うと同じ作業がほんの数クリック、数秒でできてしまいます。
最初の設定が少々面倒ですが、それを補って余りある絶大な効果があります。

スクリプトを使うための準備

  1. 「アドバンスト>文書処理>バッチ処理」をクリック
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  2. 「新規シーケンス」をクリックするとシーケンスの名前を聞かれるので、好きな名前を入力します(この解説ではとりあえず「Reverse」と入力します)。
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  3. 「バッチシーケンスを編集」という画面が開きます。画面中の各項目を設定していきます。
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    1. コマンドシーケンスの選択:「コマンドの選択」をクリックすると「シーケンスの編集」画面が開きます。左側の一覧から「JavaScriptを実行」を選択し、真ん中の「追加>>」ボタンをクリックします。すると右側の一覧に「JavaScriptを実行」が追加されます。
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      この「JavaScriptを実行」をダブルクリックすると「JavaScriptエディタ」が立ち上がります。
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      入力欄の「/* スクリプトのタイトルの入力位置 */」を削除して、代わりに下のスクリプトを入力し、「OK」をクリックします。「シーケンスの編集」も「OK」で閉じます。

      for (i = this.numPages -1; i >= 0; i--) this.movePage(i);
      

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    2. コマンドを実行する対象:「Acrobatで開いているファイル」を選択します。
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    3. 「OK」で「バッチシーケンスを編集」画面を閉じます。
  4. 以上の手順で、「バッチシーケンス」のリストの中に「Reverse」という名前の新しい項目が追加され、スクリプトを使う準備ができました。
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スクリプトを使ってみる

  1. 「アドバンスト>文書処理>バッチ処理」でバッチシーケンスの画面を呼び出し、「Reverse」を選択した状態で「シーケンスを実行」をクリック。
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  2. 「シーケンス実行の確認」画面が立ち上がるので「OK」をクリックします。
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  3. クリックした瞬間にPDFのページ順が逆転します。バッチシーケンスの画面を閉じて作業終了。おつかれさまでした。
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