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昔のDTP出力環境ではかなり頻繁に起こっていた文字化けのトラブル。PDF入稿が普及したりInDesignのプリフライト機能が充実したこともあり、最近では耳にする機会はかなり減っていますが、油断大敵! PDF出力の際、予告なしに文字が化けてしまうケースがあります。フォントキャッシュファイルが破損することによる文字化けです。

フォントキャッシュファイル(以下、フォントキャッシュ)とは、フォントのデータ処理を高速化するためにハードディスク上に作成されるファイルです。フォントキャッシュが破損すると、文字化けを引き起こしたりシステムが不安定になったりするなど悪影響が出ます。

このフォントキャッシュ破損による文字化け、当社でも2件事例を確認しています。文字化けのパターンとしては

  1. 特定の1バイト文字が他の1バイト文字に置き換わる
    Cambridge → Cambria~e
  2. 半角スペースが「 ? 」に置き換わる
    abc def → abc?def
  3. 数字が繰り上がる
    12万 → 23万

などがあげられます。予兆らしきものもなく突然文字化けが生じること、比較的見つけづらい地味な文字の置き換えであること、また同じ“Cambridge”という文字列がすべて“Cambria~e”に化けるわけではない(つまりパターン化がしにくい)など、大変困った文字化けといえます。

この文字化けを未然に防ぐ手立てとして、定期的にフォントキャッシュの再構築を行うのがよいようです。
様々な再構築の方法がありますが、下にご紹介するような無償ユーティリティツールを使うのが手間がなくてよいのではないでしょうか。

FWキャッシュクリア(フォントワークスが提供するMac用の無償ユーティリティ)
http://fontworks.co.jp/support/download/20100201_fw.html